一人のベットは寒くて嫌い。
淋しくて
泣いてしまいそうになるの。
眠れない夜は
今宵も孤独に眠る一人の夜。
いつもなら智が優しく抱きしめて
温めてくれるのに。
最近は忙しくて
私が深い眠りに入った頃に帰ってきてるみたい。
ベット…冷たいよ。
心まで冷え切ってしまいそう。
寒さに小さく震えながら
私はベットに入った。
寒くて
淋しくて
最近…涙腺が緩くなってしまったみたい。
私は小さな涙を零して
瞳を閉じた。
いつもこのまま1時間は眠れない。
手が冷たい
足が冷たい
心が…冷たい。
寒い寒い季節になると
私が怖い夢を見て泣いてしまうのを知ってるくせに
智のバカ。
早く帰って来て…。
それから数時間後
私は背中に温かさを感じた。
「……ぐっすり寝てんなぁ」
私の髪を撫でるなにかがあった。
智だ。
そう気付いたけれど
私は体を起こさなかった。
だってなんだか
待ってました感がバレバレになってしまいそうで
ちょっと悔しい。
それに
智の温かさが心地よくて
本当にぐっすり眠ることが出来そうだから。
でも…眠ってしまうのは少し勿体ない。
もう少しだけ
温かさを感じていたい。
眠らないで…私。
そう思いつつも
ウトウトしている時だった。
智が後ろからギュっと
私を抱きしめた。
私は
久しぶりに智に抱きしめられたこと
智の温かさに触れたことの嬉しさに
つい
「…智」
名前を呼んでしまった。
「ゴメン…起こした?」
「あっ違うの!温かかったから…」
えっ!何恥ずかしいこと言ってんの私!
「じゃなくて、違うの!すごい…寒かったから!」
「、テンパりすぎ」
そう言って智は笑った。
私はまた恥ずかしくなったけど
なんだか心が締めつけられるくらい嬉しくなって
私も智を抱きしめた。
「一人は…寂しいよ…。」
「…泣いてるの?」
「泣いてなんか…ないもん。」
智がいてくれて
嬉しいから
智が私を抱きしめてくれて
どうしようもないくらい嬉しいから
涙が流れてきちゃっただけ。
それから私たちは、深い眠りに入った。
もう寂しくない。
急に不安が押し寄せてきても
目を開ければ、智がいる。
そしてまた私は
安心して眠ることが出来る。
明日の朝起きたときにも
あなたの温かさに触れていたい。
寒くて
淋しくて
泣きそうなくらい眠れない夜は
あなたの腕の中で眠る。
それだけで私は
充分過ぎるくらい幸せ。
それだけで私は
また明日も
あなたの為に頑張って生きていこうって思える。
私は
ちょっと離れかけた智の胸に潜り込んで
智に優しくキスをした。
私を幸せにしてくれるこの人が
幸せな夢を見れますように…。
「おやすみ…智。」
そしてまた私は
深い眠りに入ったのだった。
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